当社は毎年、接木に用いる全母樹のウィルスチェックを山梨大学、山形大学に依頼しております。検定対象となるウィルスは、GVLRaV1~3、GVA、GVBの5種類です。ウィルス単体では症状が現れないRSPaV、GFKVは、フランスの主要苗木屋同様に検査から外しています。
2019年および2020年は、リーフロールと呼ばれるGVLRaV3陽性の木が当社山梨県穂坂の母樹圃場から多数見つかり、一気に伐採・抜根しました。
3306、RG、ピノ・ノワール114、667、777、カベルネ338などが甚大な被害を受け、生産量が大幅に減少しました。
それにしても、なぜ一気に被害が広がったのか。山梨の畑一帯にウィルスを媒介するカイガラムシが舞っていたとしか思えません。海外の大手は、一般の産地からは離れたところで母樹を育てています。当社でもウイルスの対策として、母樹畑をブドウ産地からは離れた庄内に新設しました。また、ウイルスによってクローンが全滅しないように、ビニールハウスを含む複数の圃場で栽培しています。