3306C, 3309C, Schwarzmann

3306C、3309C、Schwarzmannは、ripariarupestrisの交配によるものです。

3306C

3306Cの発芽は早く、成熟は遅くなります。101-14より樹勢が強く、水はけの良い湿った土壌が適していますが、3309Cと比べると水はけの悪い土でもよく育ちます。酸性土壌には適していません。塩害耐性はありません。耐湿性はないものの、3309Cよりは優れています。ニュージーランドでは4番目に需要のある台木です。

3309C

3309Cは酸性土壌、砂質粘土質土壌、粘土石灰岩土壌に適し、耐湿性と耐乾性、塩害耐性はありません。樹勢は低〜中程度で、成育速度はやや遅くなります。収量は低〜中程度です。カベルネフラン、カベルネソーヴィニヨン、シャルドネ、グロマンサン、メルロー、プティマンサン、ピノ、ソーヴィニヨン、セミヨン、リースリング、シラー、タナとよく接木されています。グルナッシュやガメイ、バルベラとの相性は悪いと言われています。この台木はフランスで現在3番目に多く使われています。ニュージーランドでは需要が2番目となっていますが、PCRテストを行った結果、原木にはルペストリスステムピッティング、一部にはリーフロールが確認され、販売が中止されています。

いずれも1881年にGeorges Coudercによって選抜された台木で、収量制限をすることで高品質のブドウができます。秀逸な台木ながら、ネマトード(線虫)への耐性がありません。根は下に伸びやすく、深い土が適しています。また、地表の干ばつなどの影響は受けにくくなっています。

Schwarzmann

シュワルツマンは、1891年にチェコスロヴァキアでSchwarzmannによって選抜されたと言われていますが、Millardet 101の種子から選抜されたとの説もあり、出自は定かではありません。カリフォルニアには、オーストラリアのVictorian Plant Research InstituteからSwarzmannという名称で輸入されましたが、1995年にSchwarzmannに改名されました。生育のスピードは速く早熟ですが、101−14よりはやや遅めです。樹勢は低〜中程度(101-14および3309Cよりも幾分強め)で、収量は多くなります。湿った深い土に適し、酸性土壌には向いていません。ニュージーランドにおいては最も古い台木のひとつで、現在2番目に需要の多い台木となっています。

関連記事

  1. ピノ・ムニエ

  2. 山梨大学がフリー化した277

    シャルドネ クローン対照表

  3. ワインの複雑さとクローンの選択

  4. ピノ・ノワール Swan Clone

  5. シーゲレーべ

  6. イタリア品種の遺伝特性

PAGE TOP