ピノ・ノワールMV6クローンは、オーストラリアのGriffithブドウ栽培研究所で選抜されました。MVはMother Vine(母樹)を意味します。元々はフランス・ブルゴーニュの特級畑Clos Vougeotの枝が持ち込まれたと言われています。
ラグフェイズのMV6は、Griffith→Old McWilliams→Brown Brothers→Riversun (NZ)を経て日本に持ち込まれたクローンです。
中程度の収量で、房は小さく密度は中程度、顆粒のサイズにはばらつきがあります。病気にかかりやすいクローンです。酸が強く芳香性に富みます。アメリカンチェリー、イチゴ、ドライフルーツ、ハーブ、スパイスの香りを有し、ポマール・クローンよりエレガントで複雑みがあります。
オーストラリアのピノ・ノワールの多くは、ヴィクトリア州で産出されますが、著名産地のひとつMornington Peninsulaに植えられている多くのピノ・ノワールは、 MV6クローンが使われています。
ラグフェイズは、会社設立当初からMV6を販売しており、日本の各地に植えられています。Dijonクローンの115および777よりも収量は多めのため、生産量を増やすためにこのクローンを導入している事例が多いようです。