フランス品種の遺伝特性

フランスに古来から存在したと言われるピノノワール、サヴァニャン、カベルネフランそれぞれとSSRマーカーの相関が高い品種をグルーピングしました。(https://vivc.deのマイクロサテライトデータをもとにエクセル関数で作成)

ブルゴーニュで栽培されているシャルドネ、アリゴテ、ガメイノワールは、ピノノワールとグーエブランの自然交配によって生まれた品種であり、SSRマーカーの相関がきわめて高くなっています。北ローヌで栽培されるシラーもピノノワールの子孫で、高い相関があらわれています。いずれもラズベリーやイチゴ、赤系果実の香りを有し、共通性を感じます。一方、この表にはありませんが、南ローヌのグルナッシュはスペイン原産と言われ、シラーとは大きく異なった品種です。

プティマンサン、ソーヴィニョンブラン、シュナンブランはいずれもサヴァニャンの子どもであり、酸が豊かで、特徴的な香りを有する点が似ています。

ロワール川下流〜ボルドーが起源のカベルネフラン、カベルネソーヴィニョン、メルロは親子関係にあり、遺伝的に似た特性があらわれています。これとは血縁関係の遠いタナやムロン、サンソーも、相関関係が高くなっています。

コットの片親はメルロと同じMagdeleine Noire des Charentesですが、遺伝子の相関は低くなっています。

プティヴェルドは、カベルネフランと多少の相関はあるものの、独自の特性を持ちます。

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