品種の定義3 – シャルドネ、ガメイ

ピノ・ノワール以外のブルゴーニュ品種(シャルドネ、アリゴテ、ガメイ)の歴史は、それほど古くありません。ガメイが文献に登場するのは1395年、アリゴテは1667年、シャルドネは1685-90年です。いずれもピノノワールとグーエブランの自然交配によってできた品種と考えられています。ピノノワール、グーエブランは中世に広く栽培されていたことは分かっていますが、もっと古くからあったと言われています。

これら3品種を、ピノノワールおよびグーエブランの塩基配列と比べてみました。

MicrosatelliteVVS2VVMD5VVMD7VVMD27VRZAG62VRZAG79VVMD25VVMD28VVMD32
Pinot Noir
Allele 1137
230239186
188239239
218240
Allele 2151240243190194245249236272
Gouais Blanc
Allele 1131
232239176
196238238
227249
Allele 2141238249178204244254245271
Chardonay
Allele 1137
236239182
188243239
218240
Allele 2143240243190196245255228272
Gamay
Allele 1133
236239182
194243239218240
Allele 2137240249190204245239246272

ピノノワールとグーエブランで共通するSSRマーカーはAllele 1では2箇所、Allele 2では1箇所のみとなっており、別の品種であることが分かります。

しかし、シャルドネは、Allele 1のうち6個がピノノワールと同じ、Allele 2では5個が同じです。グーエブランとはそれぞれ3個が共通しています。ガメイは、Allele 1、2ともにピノノワール、グーエブランとそれぞれ4個ずつ共通です。

関連性が強いことはうかがえますが、共通しているSSRマーカーはいずれのAlleleにも存在するため、交配した時点から長い年月を経てそれぞれ変化している、あるいは複数回の交配が発生したと考えます。

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