メルロの起源はボルドーで、カベルネフランとMagdeleine Noire des Charentesの自然交配によってできた品種です。ツグミ(鳥の一種、フランス語でmerle)がこのブドウを好んでいたことからmerlotと命名されたとの説があります。
ベト病や灰色かび病に感染しやすく、うどん粉病への耐性は強いと言われています。成熟のスピードは早めで、房は中〜小、顆粒は中程度です。ワインの酸は控えめですが、リッチでパワフルなフルボディワインとなります。香りは複雑でエレガント、骨格がしっかりし、タンニンも豊かで長期熟成に向いています。ボルドーの最高峰ワインPetrus(写真)は、メルロ100%で造られます。
日本における人気品種の一つでもあり、国際的なコンクールで受賞した日本ワインも数多くあります。山梨県、長野県で秀逸なものが生産されてきました。
ラグフェイズでは、以下のクローンを保有しています。
フランス・ボルドーで選抜されたクローン
181:収量控えめ、顆粒は小~中
343: 熟成ポテンシャルが高い、顆粒は小~中
347:顆粒は中
オーストラリアで選抜されたクローン
481:ボルドーから輸入されたものの、フランスのINRAには登録のないクローン。1988年、オーストラリアに輸入された時に何らかの理由で181のラベルが481になってしまったと言われる秀逸クローン
ニュージーランドで選抜されたクローン(プロヴィダンスやギンブレットロードなどの著名なメルロを生んだ)
Erindale:カベルネ、メルロの銘産地でもあるHawks Bayで選抜された秀逸クローン
Pask:2000年のインターナショナル・ワイン・チャレンジにおいてチャンピオンとなったPask Reserve Merlot 1998の畑(Hawks Bay)から選抜された秀逸クローン