新品種・新クローンの解説

FPS:Fondation of Plant Serviceの略。カリフォルニア大学デイヴィス校から独立した植物の管理機構で、ブドウ木のクローンを管理しています。FPSが選抜したクローンには、FPS01などのクローン番号が付与されています。かつてニュージーランドに持ち込まれた木には、旧名のUCD01といったクローン名として残っています。

.1:FPSが成長点培養をしてウイルスのフリー化をおこなったクローンです。

シュナン・ブランFPS01:冷涼なフランス・ロワール川流域を原産とする白ぶどう品種です。金柑の香りが特徴で、辛口から甘口、スティルからスパークリングまで用途は幅広く、近年ではロワールに加えて、南アフリカで秀逸なワインが作られています。

マスカット・ブランFPS01:地中海沿岸からヨーロッパ内陸まで幅広く生産されている白ぶどう品種です。マスカット品種固有の芳香を有し、主に甘口ワインが作られていますが、辛口も人気です。

ピノ・ムニエFPS05:ピノ・ノワールの変異種のひとつで、フランス・シャンパーニュ地方原産のスパークリングワインの原料となる黒ぶどう品種です。白く粉がかった葉裏が特徴なことから、フランス語でmeunier(ムニエ:粉屋、製粉)と呼ばれています。

ツヴァイゲルトFPS01.1:オーストリアのクロスターブルグ研究所で1992年にフリッツ・ツヴァイゲルト博士が作出した、ブラウフレンキッシュとザンクト・ラウレントの交配品種です。軽めから重めまで多彩な赤のスティルワインとして用いられます。

シャルドネFPS79.1:マスカット香を有するシャルドネから選抜したクローンです。FPSによってウイルスのフリー化が行われています。

ソーヴィニヨン・ブランFPS01:フランス・ボルドーで選抜された白ぶどう品種で、果皮が薄く、貴腐ワイン向けと言われています。このクローンはニュージーランドに渡り、同国の主要クローン(masal selectionと命名)としても用いられています。

ピノ・ノワールFaux828:フランスからオレゴン州のアーチェリーサミットに持ち込まれた秀逸なクローンです。以下のような逸話があります。https://www.ilovecalwine.jp//common/pdf/PinotFile.pdf

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